前立腺がん闘病記⑨~重粒子線治療という選択(3)~医療機関の主体的選択①

重粒子線治療を受ける決定要因については、これまでの投稿で記したメリ・デメを

参考に熟慮を重ねた結果、前立腺全摘出は、尿漏れ・性機能不全を副作用としてほぼ確実に得られてしまうが、重粒子線治療は、それら副作用を回避できる可能性が高いこと、健保治療が可能で、先に述べた低予算で受けられることから、まだ「男」を捨てきれない私としては、重粒子線治療に賭けたいと思った次第です。

仙台医療センターの主治医から示された治療方針に則らず、仙台でできる限定された治療方針に受け身にならず、自ら主体的に調べ仙台の主治医と協議し、重粒子線治療の適用承認を得て、治療可能な医療機関を調べ、紹介状を書いてもらうよう働きかけ、容認・対応いただきました。その先生の柔軟で患者の希望に傾聴力をもって、真摯に受け止めていただけたことに感謝をしています。

よく、医師はプライドが高く、主治医の提案に逆らう患者は冷たくあしらわれそうなイメージがあり、実際医療機関・医師によってはそのような取り扱いをしていると思われますが、私は中堅の脂ののった近く東北大学病院にもどる誠実な医師に出会えたことはラッキーであった。

★以前の投稿にも記しましたが、重粒子線治療を行える医療機関は限られていて以下となり、私はその中で

①千葉県千葉市稲毛区にある「QST病院」

②神奈川県横浜市にある「神奈川県立がんセンター iーROCK」

さらに重粒子線とほぼ同じ粒子線であるが説明は省きますが若干仕様の異なる「陽子線治療」のできる

③千葉県柏市「国立ガン研究センター東病院」の3つの医療機関に対して

病院間での依頼状及び患者が手持ちする紹介状(+これまでの画像のCDR)を書いてもらうように働きかけ、了承を得、動いてもらいました。

患者の希望・わがままで、3つの医療機関にそれぞれ医療記録・紹介状を作ってくれる医療機関・医師はめったにいないと思います。

 

◆以下日本全国の重粒子線・陽子線治療のできる医療機関

 ~読者の皆さんは最寄りで可能であれば連続で通院できる医療機関があれば

  下記どこでも設備は同じなのでよいと思います。

  近くにない場合は、入院施設を敷地内に設置している病院もあります。

  私が通院した稲毛のQST病院は、敷地内に入院施設あり、外国人対応も積極的にし  

  ていました。現に待合室に、アメリカ人・フランス人・中国人・韓国人がいまし

  た。

 

番号 先進医療技術名 都道府県 実施している医療機関の名称
1 陽子線治療 千葉県 国立がん研究センター東病院
兵庫県 兵庫県立粒子線医療センター
静岡県 静岡県立静岡がんセンター
茨城県 筑波大学附属病院
福島県 南東北がん陽子線治療センター
鹿児島県 メディポリス医学研究所 メディポリス国際陽子線治療センター
福井県 福井県立病院
愛知県 名古屋市立大学医学部附属西部医療センター
北海道 北海道大学病院
長野県 社会医療法人財団慈泉会 相澤病院
岡山県 津山中央病院
北海道 社会医療法人禎心会 札幌禎心会病院
大阪府 医療法人伯鳳会 大阪陽子線クリニック
兵庫県 兵庫県立粒子線医療センター附属神戸陽子線センター 
愛知県 成田記念陽子線センター 
奈良県 社会医療法人高清会 高井病院 
京都府 京都府立医科大学附属病院 
北海道 社会医療法人孝仁会 札幌孝仁会記念病院 
神奈川県 湘南鎌倉総合病院 
岐阜県 社会医療法人厚生会 中部国際医療センター 
2 重粒子線治療 千葉県 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 QST病院
兵庫県 兵庫県立粒子線医療センター
群馬県 群馬大学医学部附属病院
佐賀県 九州国際重粒子線がん治療センター
神奈川県 神奈川県立がんセンター
大阪府 大阪重粒子線センター  
山形県 山形大学医学部附属病院  

◆次回、上記①②③で、結局①の千葉県稲毛にあるQST病院にした経緯を説明します。