重粒子線治療の「メリット」の一部は前稿⑦の説明書き+下記の通りですが、下記にお示しする「デメリット」や「制限」などもあり、症状・個人事情なども含め総合的判断が必要と思います。
「メリット」まとめ;
①最大のメリットは従来の放射線と違い周囲への臓器への影響が格段に少なくできる可能性が高いということ。
X線;光子線(光の特徴) | 重粒子線;粒子線(粒の特徴) | ||||
①皮膚直下で強くなる | ①体の奥でピークとなる | ||||
②体の外まで突き抜ける | ②目標部位でとまる |
②治療期間が約3週間、計12回で終わり、通院可能圏の方は日帰り通院で、照射時間は1回2~3分だが重要な位置確認などで20分程度かかるくらいという短期間・短時間で治療を受けられる。
③集中して照射し、がん細胞を死滅させるので根治治療となりえる。その照射は痛みを全く伴わない。
④これまでお伝えした手術療法「全摘出」と違い、性機能不全に陥るリスクは比較的少ない。・・・この点、近い将来このブログのこのテーマの「肝」として、私自身がどうであったか赤裸々に告白します。超レアで個人的事情も含めるため、さらに医療的にも予後の患者の状態把握として重要な医学的統計資料ともなりえるため、僭越ながら「有料」の閲覧投稿としようと考えています。
⑤前立腺がん・重粒子線治療は前述のとおり2018年から健康保険適用(通常3割負担・後期高齢者1割負担・高額治療で保険組合によるが大半戻ってきます)
私の場合、重粒子線治療のみ(前後の検査等除く)で概算160万円診療が高額医療適用で健康保険組合の優遇補助金もあり、自己負担2万5千円!!!で済みました。
「デメリット」まとめ
①副作用の可能性~周辺臓器へ影響(※);前回と上記メリットで重粒子線はピンポイントでしかも対象臓器を突き抜けないかことから、周辺臓器への影響は少ないことになりますが、影響「0」とはいかない可能性が」あるのです。具体的には、前立腺と接している臓器である直腸・膀胱・尿道の一部です。放射線照射の影響があれば、排尿・排便に関する副作用が生じる可能性があります。性機能の低下も懸念材料となります。また、腰下から左右に放射線を照射するので、皮膚が黒ずむことがあります。
②注意事項で治療後、できれば一生「自転車に乗らない」「便秘をしない」というものがあります。
※「周辺臓器への影響」を実は緩和する二つの施術・手術を勧められます。一つは必須とされています。その二つとは・・・
①前立腺への金マーカーの挿入・留置(粒子線の「照準」を合わせるため必要)
②前立腺と直腸の間へのハイドロゲル(ゼリー状の物質)を挿入・留置
私は、上記二つの挿入・留置を手間(入院2日)とお金をかけておこなった結果、
上記副作用に悩まされることはありませんでした。
現在も。
挿入・留置も手術ですのでリスクがないわけでないですが、絶対に行うべき・絶対に
お勧めするものです。(断言)
★次回の稿(闘病記⑨)で、①金マーカー挿入②ハイドロゲル挿入について
実体験を無料投稿します。