・・続き・・今回も社会学的・心理学的考察です・・
「生命」は、純粋に生物学的な側面においてはひとつの奇跡であり「秘密」であるが、「人間」は、その人間的な側面において、自分にとっても他人にとっても、ひとつのはかりがたい「秘密」である。
私たちは、自分のことを知っているつもりだが、どんなに努力しても本当の意味での自分を知ることはできない。家族・友人についても尚更しかりである。
自分または他人の「内奥」へ深く踏み入れば踏み入るほど理解というゴールは遠ざかっていく。それでも私たちは人間の魂の秘密に、つまり「その人」そのものに、人間の一番奥にある芯に、到達したい欲求を捨てることができない。
その「秘密」を知る方法が愛である。
そこでの愛は、能動的に相手の中へ入っていくことで、その結合によって相手の秘密を知りたいという欲望が満たされていく。
自分を与え、相手の内部へと入っていく行為において自分と相手両方を、そして人間を発見する。
自分を、そして他人を知りたいという渇望は、「汝自身を知れ」という表現になり、これこそすべての心理学の根本的な動機である。
前回③と今回④のまとめ・・
愛に必要な4要素「配慮」「責任」「尊重」「知」は互いに依存しあっている。この一連の態度は、成熟した人間にのみ見られるものだ。成熟した人間とは、自分の力を生産的に発達させる人、自分でそのために働いたもの以外は欲しがらない人、全知全能というナルシシズム的な夢を捨てた人、純粋に生産的な活動からのみ得られる内的な力に裏打ちされた謙虚さを身につけた人のことである。
◆次回からようやく、「愛」の「対象」について各論でより具体的に深堀していきたいと思います。目から鱗の内容になります。
